工法の特徴と概要

耐震補強:炭素繊維工法

コンクリートは、一般に半永久的なものと考えられてきました。
しかし、立地条件や、環境などの多様化により早期に劣化が生じているのが現状です。
劣化には、ひび割れなどによる中性化、空気及び漏水による鉄筋腐食などの複数の原因があります。
炭素繊維補強工法は高強度炭素繊維シートにエポキシ樹脂を含浸接着し、補強材として造物の補強や耐震性能、耐久性の向上を図る工法です。
またポリエステル製の高延性材とウレタン系の高靭性接着剤を用いたSRF工法は包帯巻工法ともいい、局所的に補強効果を得られる特徴があり、多様な材質と形状の補強対象物に有効な工法です。

炭素繊維工法の特徴

①炭素繊維シートは引張強度が鉄の7倍以上と大きく、重さが1/4と軽く錆びません。
②補強後、重量増加や形状の変化がほとんどなく、景観を損なうこともありません。
③炭素繊維は耐久性が大きく、水、塩分、酸及びアルカリで錆たり腐食したりしません。
④対象物の形状によって炭素繊維シートをカットでき、寸法に合わせて貼付可能です。
⑤炭素繊維シートは鋼製の補強材に比べ持ち運びや作業が容易に行えます。


↑炭素繊維シートによる震補強の断面図

炭素繊維シート工法の施工状況

炭素繊維は細かい収まりにも対応可能炭素繊維シートの貼付け

炭素繊維耐震補強の施工フロー

下地処理

ディスクサンダーによるケレン、水洗浄。

断面修復

欠損部等の不良部はつり、鉄筋防錆、ポリマーモルタル充填。

不陸調整

エポキシパテ等により平滑に仕上げる。

プライマー処理

接着用のプライマーを塗布する。 0.25kg/cm2

接着剤塗布

一回目の接着樹脂塗り付 0.25kg/cm2

炭素繊維貼付

炭素繊維シートの貼付け(1回目)

接着剤塗布

2回目の接着樹脂塗り付 上塗下塗合計2回

炭素繊維貼付

炭素繊維シートの貼り付け(2回目)

接着剤塗布

二回目の接着樹脂塗り付 0.25kg/cm2

仕上塗装

ウレタン樹脂塗料(仕上げの状況により他の材料を使用)

養生

エポキシ樹脂の完全硬化まで養生する。


耐震補強:SRF工法

包帯補強(SRF工法)の特徴


包帯補強(SRF工法)の施工フロー

補強対象面の確認

障害物の撤去

補強対象面の補修

補強材の準備

接着剤塗布

SRF補強材貼付け

養 生


包帯補強(SRF工法)施工写真

材料検収

材料検収

施工前

SRF1層目 接着剤下塗り

SRF1層目 高延性材貼付け状況

SRF1層目 高延性材貼付け完了

SRF2層目 高延性材貼付け状況

SRF2層目 高延性材貼付け完了

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